経営力を高める為の営業再設計コラム ~ 明日の営業力を高める気づきをめざして ~
2021.06.15 第164回 中小企業 ダイナミックプライシングとの向き合い方
━【 今回のテーマ 】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
中小企業 ダイナミックプライシングとの向き合い方
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某中小企業経営者さんとの雑談です。
「中国は、日本と比べてAI活用進んでいますね~
読者の心理を読んでメールの内容を変えるなんて」
「はい、AIだけでなく接種も進んでいますよ。
自治省によりますが私の中国人先生(31歳)は既に2回済」
「何でも早いですな~ ところで、
サブスクと同じく、ダイナミックプライシングも
最近マスコミの話題になりますね。
JR東日本がコロナ対策で検討しているとか…
ピーク時に平準化というか、需要と供給のバランスというか
大企業はいいですな~ 多額の投資ができて
AIが価格を設定してくれ、商品が最適な価格で売れる」
「いや、そんな事はないですよ。中小企業には別のチャンスが…」
サブスク同様、市民権を得たダイナミックプライシング
記憶に間違いなければ、プロ野球の横浜DeNAベイスターズ
2018年より「フレックスプライス制」として、
対戦チームや時期に応じたチケットの販売がスタート。
これ以外にも、ホテルや航空券、大手家電量販店なども積極的に
検討・導入が進んでいます。
ダイナミックプライシングは、AIが膨大なデータを活用し
最適な価格を提示しますが、一方デメリットもあるのです。
例えばアメリカでは、巨大ハリケーンの襲来時、
防災用の需要が高まった結果、Amazon内で
水の価格が急騰したことが問題視されました。
日本でも同じような現象が起きています。
10年前の東北大震災の時に、防災グッズが全国で
異常な価格高騰に陥り、社会から非難の的になった企業を
たくさん見てきました。
人間の心理や行動を読んで、価格を変動させる。
これが中小企業の経営として理想の姿か?
経営者は顧客とどのような信頼関係を結びたいのか?
その姿勢が問われています。
価値と価格、中小企業が低価格戦略で
大手に勝てないのは自明の理。
ダイナミックプライシングの市民権を機に
皆さんは、自社の価値を認めてくれる姿勢を
顧客に示していますか?
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。