経営力を高める為の営業再設計コラム ~ 明日の営業力を高める気づきをめざして ~
2016.03.15 第38回 AI(人口知能)が法人営業マンから奪う仕事
━【今回のテーマ】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
AI(人口知能)が法人営業マンから奪う仕事
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時代の流れに敏感な社長さんとの対話のヒトコマです。
「大森さん、先日車の自動運転の実証実験がTVで
放映されていました。AIも実用化段階
やがてドライバー不要の時代がくるようです。
ところで、AIにより法人営業マンもいずれ
不要の時代がくるのでしょうかね」
「やってきます。先日もある営業マンに
今貴殿がやっている仕事は、5年の間にAIが奪い、
会社からお払い箱にされますよ。老婆心かもしれませんが…」
とはっきりと申しました。
加えて
「当の本人はキョトンとした顔をしていましたが」
彼は、顧客からの依頼に応える事で
仕事をした気になっているのです。
「なるほど、なんとなく分かりますね。
では、逆にAIが進化していく中で
残る法人営業の仕事とは何なのですか?」
それは、2つ
「経営者の判断を支援すること」と
「おもてなしの心」です。
ひとつめの「経営者の判断を支援」です。
ここで言う「判断」の意味は
「経営者が意思決定する際、適確なアドバイスができる
能力という意味です。
経営者が考えている方向性に間違いがないか?
参謀役として的確な助言ができる能力です。
最近は、AIがトップ棋士を破るなど、デープラーニングにより
人を真似た学習能力が進化しています。
しかし、経営の基本である理念や方針等の哲学感情が
はいったあるべきイメージを意識した上で、
社内外の環境変化を読む事はできません。
経営者は、その変化の中から意思決定を行う際、
常に不安がつきまとっています。
その不安を払しょくできる支援を行うのが
法人営業の仕事です。
見積りや請求などの業務処理や商品の情報提供などは
推論エンジンを持ったAIが得意とするところです。
これを仕事と思っている限り営業マンとして、
生き残ることはできません。
次に「おもてなしの心」です。
「おもてなし」は接待という意味ではありません。
相手の組織を見て「誠心・誠意を尽くす」という意味です。
ここは、人としてのこだわりや想い・気持ちが
はいってきます。
法人営業は、顧客の何にお役にたてるのか?を追い求めるのです。
そのお役にたった事が、相手に伝わって、
初めて信頼関係ができるのです。
これこそが、まさにAIにはできない
「おもてなしの心」なのです。
貴社は、AIが奪っていく法人営業の仕事について、
営業マンに意識させていますか?
今回も最後までお読みくださり、ありがとうございました。