経営力を高める為の営業再設計コラム ~ 明日の営業力を高める気づきをめざして ~
2015.08.15 第24回 法人営業マンに定期的な検証が必要な理由
━【 今回のテーマ 】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
法人営業マンに定期的な検証が必要な理由
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先日、とある優秀な営業マンとの電話によるメンタリングの
ヒトコマです。
大森言
「○○さん、以前の物ありきの商談に戻っていませんか?」
(3分くらいに感じた約30秒沈黙の後)
某氏曰く
「戻っているかもしれません。」
大森言
「ですね。売上目標が昨年対比で大きくなりましたからね。」
某氏曰く
「売らなければ!というあせりがでてきており、何をすればいいのか
わからないと、いうのが正直な気持ちです。」
大森言
「○○さんは地方で1人、ガンバっていますから。
種々のことがうまくいかないと、悩んでしまいますよね。」
某氏曰く
「すいません。」
大森言
「あやまることなんかありませんよ。人間ですし
あせりや悩みは、だれにでもあります。
この私も日々悩みの人生ですから 安心してください(笑)」
某氏は法人営業で20年、一番脂がのっているはずなのです。
しかし夏バテもあってか、疲れ切っている様子が、
電話からヒシヒシと伝わってきました。
某氏との電話の中で、この深刻な空気を和らげ、コンサルティング営業の
できる、以前の姿に戻ってもらう為に、私は2つのことを真摯にお話しました。
その内容とは
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□◆ 今やるべき仕事は何か?を考える
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「あせり」は、私も含めてだれにでもあります。
「約束の時間に間に合わない」「締切に間に合わない」
「今月2日しかないのに、目標が達成できない」等々
いい機会でしたので、「あせる(焦る)」を辞書で引いて
みました。
デジタル大辞泉より 引用ーー
早くしなければならいないと思っていらだつ。気をもむ。
落ち着きを失う。気がせく。
ここまで 引用ーー
こういうあせりのある時は、
気を落ち着かせる。あわてない、いらいらしない。
ということになります。
これは換言すると、いらいらを解消して満足感に浸りたいために、
目先の簡単な用務がかたづいたら仕事をした気持ちになる
とも言えます。
まずは、眼の前にあることをこなして、気持ちを
落ち着けるのですが、実は何も解消していない。
本来しなければならない大切な仕事は、もっと他にあるのに、
気がついていない。
この「あせり」を解消する対処策として、
今の仕事の優先度や重要度を落ち着いて考え・紙にまとめて
みることです。
例えば、私は朝起きて机に向かうと
1.朝食時に読んだ、今日の日経新聞で気になった記事を
「コンサルティング営業で成功する勉強会&交流会」の
FacebookPageに投稿します。
2.簡単な電話や電子メール(メッセージ)も含めてやるべきリストを
作成します。やるべき項目は大体少なくて15、多いときは20項目くらいです。
3.リストが完成するとやるべき順番の数字を記入、最後に目標とする
作業(考える)時間を追記します。
(自宅にいる時はトイレ掃除が一番ですが)
4.この間、20分~30分くらいで終えるようにしています。項目2に
ついては裏紙を使っています。PCやタブレットは閉じて、1日の
時間管理に集中するようにしています。
朝一番から外出や出張の際には、駅のホームや空港でこの
4項目を行うよう習慣づけています。
彼には事務所の外にでて、携帯電話の電源を切り30分間集中して、
今すべき仕事の優先度と重要度を考えることをお願いしました。
たった30分でいいのです。
この時間に、しっかりと今の自分の仕事のやるべきことを
整理することから、「あせり」からの解放感をもってもらうように
していました。
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□◆ うわべだけではなく、誰の為・何の為の仕事かを考える
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定期的な電話での進捗フォローをさせていただく際に、
大切にしていることが、もうひとつあります。
それは、営業としての目標を達成できていない原因分析や
今後の目標を達成する為のAction Planを確認・フォローする
のではなく
仕事の源泉となるやる気に向けた温度を確認し、
その温度が低い場合には、弊害になっている内容をできるだけ
浮彫りにしてあげるのです。
この病の殆どの場合、その内容は絡んだ紐(精神状態)のように
なっていますので、私はそれを解きほぐすようにしています。
紐は焦って解こうとしても、できません。
逆にあせればあせる程、解きほぐすことができないのは
周知の通りです。
解きほぐす時のポイントは
誰の為に仕事をしているの?
家族のため、自分のため、会社のため、社会のため
何の為に仕事をしているの?
生きるため、顧客に喜んでもらうため、自分の成長のため
この「2つの為」が、鮮明になって腹におちないと
営業内容がうわっつらだけ希薄な活動になり、最終的には
目標達成ができない原因になっている場合が多いのです。
たとえ電話であっても、絡んでいる状況をしっかりと観察して、
沈黙の時間を取り、活動内容を振り返り、考えてもらうように
しています。
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□◆ 定期的な検証が好循環をつくる
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大森は某氏に限らず、たくさんの経営者や営業マンと定期的に
仕事の進捗状況についてお話をしています。
「うまくいった仕事」「失敗した仕事」
「一生懸命やれなかった仕事」
これらを冷静に見つめ直す中から、これからの自身のやるべき仕事が
何であるのかが、見えてきます。
映画「ビリギャル」の家庭教師の坪田先生はさやかちゃんに
こんなアドバイスをしました。
「今日の計画を大切にしよう」
「自分でできる「自己効力感」を高めよう」
「物事を常に肯定的に考えるメンターをもとう」
この3つの見直しで、これからの6ケ月間で集中すべき事
改善すべき事、そしてこれから勉強すべきことの優先順位を決めます。
(紙に書きます)
この中から、自身のめざす営業の姿を見失うことなく、目標に向けて
邁進することができるのです。
某氏も、次回のメンタリングの際には、きっと元気になって
いると信じています。
貴殿には、側面から定期的に自身の営業課活動内容を見て
心のささえになってくれるメンターがいますか?
最後までお読みくださり、ありがとうございました。