経営力を高める為の営業再設計コラム ~ 明日の営業力を高める気づきをめざして ~
2014.12.15 第8回 営業マンが役員と面談する意味
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経営力を高める営業再設計コラム 第8回 2014/12/15
~ 明日の営業力を高める気づきをめざして ~
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━【 今回のテーマ 】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
営業マンが役員と面談する意味
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先日、とある某企業研修でのでき事です。
研修名は私の専門である「コンサルティングセンスアップ研修」
導入部分の講義の中で、ある受講生が突然
「営業マンが役員に
会うのは上司の仕事です。
私の仕事ではありません。」
と、言われました。
このような講義中での「ちょっとまった」は大歓迎です。
某氏は研修最初の自己紹介の際にも、個性を発揮しており
一目みて優秀な営業マンだな~と感じていました。
某氏曰く
「内の会社は部長が顧客の社長に、課長が顧客の部長に、
私が実務担当者とそれぞれ役割を明確にしています。
私の仕事は、頂いた案件をきっちりとお客さまのニーズに
応じる事です。」
大森思わず曰く、、、
「うう、、、それは狭いな~」
「え! なんで狭いのですか!
組織と組織のお付き合いはレベルTOレベルでないと
相手に失礼になりますす。」
「その通り、そのレベルTOレベルの中で第1線に立つ営業マンとして
するべき仕事は何だと思いますか?」
彼曰く
「それは、、、」
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□◆ 役員に会いたがらない営業マン
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営業マンとお話しをしていますと、社長に代表される役員と面談する
のは苦手という話をよく聞きます。
気持ちはよくわかります。主な理由として
「何をお話しすればよいのかわからない」
「失礼があって機嫌を損なわせてしまうと後が大変」
「話がかみ合わない」
等です。
私も、営業マン時代は 役員にお会いしても
「○○の大森です。いつもお世話になっています」
と元気な挨拶こそすれど、後が続かず、その場を
さ~と退く事はめずらしくありませんでした。
でも、ある契機に私は営業マンこそ、自ら役員に
定期的にアプローチをすべきと思うようになりました。
その契機とは、私が営業マンの頃、上司と重要な顧客を
訪問した際の出来事です。
面談の主役は上司と顧客の役員(専務)、
私は脇役のスタンスのはずでした。
しかし、先方の専務さんはなぜか私の顔ばかりを
見て会話をされるのです。
商談も終わり、上司とも別れた後、自分で考えてみました。
「なぜ、専務さんは私の顔を見てお話しをしてくださったのだろう
考えてみれば、上司はめったに訪問しない
私は、ほぼ毎週同社を訪問している。
という事は私に期待をされて当然なのだと、、」
それ以降は、訪問の際に「専務15分だけお時間いただけますか?」
と、なるべく営業の話をせずに、顧客の事業の話を聞かせて頂きました。
世間話や地域の話(当時は広島から松江まで出張ベース
車で4時間かけて週に1回通っていました。)
そして、自然に自社の商品と顧客の事業の関連性について、
考える習慣を養い、その必要性を感じるようになりました。
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□◆ 50年前 I社が帝国を築けた理由
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今年は新幹線が開業して50周年を迎えました。
オリンピックと共に日本の経済発展に大きく寄与した新幹線ですが、
この開業に合わせて、オンラインで切符が買えるシステムが
稼働した時期でもありました。
当時、まだオンラインという言葉はなく、市民はなぜ全国の切符が
どこの駅でも購入できるのかを不思議に思っている時代でした。
MARSと言われる端末は、バタンバタンと帳面をひっくり返して
出発駅と到着駅を小さな棒を差し込むシステムでした。
このシステムを稼働していたのは汎用機と言われる
大型コンピューターです。
世にまだ認知されていない汎用機、しかも数億する機械を
当時のコンピューターメーカーはどのように販売したのでしょう?
当時の大手メーカーI社がとった戦略は2つ
・業界トップ企業へのアプローチに絞る
・社長を含めた役員へのアプローチだけに注力する
特に2つめは役員にこれからの話(これからは汎用機の時代)に
絞ってお話しをされていました。
この2つの戦略が見事に功を奏しI社は業界では
帝国と呼ばれるようになり君臨し続けました。
これから世にでてくる新しい商品を販売する、
長期的な視点から顧客のこれからをアプローチする
この事は営業マンにとって非常に重要な仕事です。
目先の仕事(例えば今日の受注)を追いかけていると、
仕事をした気になります。
ただ、「目先の仕事だけ」をしていると長期的な
視点がおそろかになり、営業マンは本当に大切な仕事を
忘れがちになるのです。
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□◆ 役員に面談する機会をつくるのは営業マンの仕事
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気がつくと私は研修の中では、私はこの件で熱くなって
語っていました。
その中で彼もすこしづつ意識が変わってきたのを感じました。
もちろん、いい意味でのバトルでした。
講義の中で
役員会などで定期的(例えば四半期に1回、15分だけ時間を頂く)
にプレゼンテーションをさせていただく機会を
設けていただけるように働きかける。
これ私は営業の大切な仕事のひとつに、あげています。
研修終了後、帰り間際に彼は私のところにやってきて
「大森さん、私の大切なアカウントに一度役員プレゼンを
お願いしてみます」
と、ビシッとした態度でお話をしてくださいました。
彼が狭い視野から広い視野に向けて、
さらに一回り大きな営業マンになる事を感じた瞬間でした。
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